レンタカー
 
 個人旅行の現地交通手段に何を選ぶかは、旅の目的やルートなどによると思いますが、ここではレンタカーを使って旅する時のノウハウをご紹介いたしましょう。
 
 レンタカーの予約は、車で移動する日数が短い(3〜4日)場合は現地でレンタルしても差し支えありません。ただ、日数が5日以上に及ぶ時は、日本で予約されたほうがよいと思います。そのほうが費用も安くあがりますし、レンタカーのカテゴリーをあらかじめ決めておけるからです。
 
 AVIS、HERTZなどの大手レンタカー会社がヨーロッパの諸空港や諸都市をカバーしているので、日本で予約のさいに降機地と便名と借りる日数、マニュアル車かAT車かはっきり告げておきましょう。各レンタカー会社には様々な格安プランがあり、週末は半額とか、5日以上レンタルすると割安になるとか、お好みで選択できます。
 
 ひとりとかふたりの旅なら、小型車(排気量1600CC以内)でも大丈夫です。何が大丈夫かといいますと、荷物がトランクに入りきらない場合でも、後部座席に置けばOKです。しかし、3〜4人の旅となると話は別で、特に大型スーツケースが3〜4個以上となりますと、小型車のトランクに入り切りません。小型車は室内だけでなくトランクの容積も小さいからです。
 
 人数によって、借りる車の排気量にご注意なさってください。概してドイツ車、フランス車、北欧車の2000CC以上の車なら、室内・トランクともに広いので問題はありません。また、故障も少ないので安心です。
 
 レンタルする国によって、AT車が極端に少ないこともあります。ドイツや英国はどの空港、市内でもAT車を豊富に用意していますが、フランスやほかの国のローカル空港や小都市では、AT車のアレンジができない所もあるので、その種の国が出発地の場合は、そこそこ大きな空港を選択なさるとよいでしょう。ちなみに、南仏のコートダジュール空港や、スイスのチューリッヒ空港などはAT車もかなり用意しています。
 
 その他の留意点としては、空港のレンタカー会社カウンターで、係員が適当に車を選んできた時、できるだけ自分の希望車種を主張してください。特に英国などでは、マツダや日産の車を勧めますが、それら日本車(トヨタ車も)の室内は狭く、トランクも狭いので、最初はなんとか我慢できても、長い道中の途中で不満のタネになることもあります。
 
 おみやげ等の荷物がどんどん増えて、車に積み込めないなどという事も想定して、室内・トランクの容量に余裕のある欧州車を選びましょう。フランス車かドイツ車を選ぶのが賢明かと存じます。
 
 それと、必要な保険は強制的にレンタル料金に含まれていますが、自分でこれはと思う追加分は入っておくとよいかもしれません。それは各自が考えてくださるとよろしかろうと存じます。左ハンドルや右側通行は、2日も走れば慣れますので、そんなに神経質になることはないでしょう。と言いつつ、私は、英国で車を走らせるのが好きですが。英国は左側通行、右ハンドルですから。
 
 私はと言いますと、この20年、AT車しか運転していません。それと、私が初めてヨーロッパでレンタカーを使って旅したのは、私がちょうど40歳の時。もう十数年前のことです。初めての時はやはり不安でした。そこで、初めての方におすすめの国はドイツか英国です。すべてがドライバーに親切で行き届いているので。道路標識も分かりやすく、道も運転しやすい。
 
 どうぞ良い旅を!
 
2021/06/05