鈴木宗男的&害務省
 
 鈴木宗男の手法は本人も認めている通り古い政治家のそれであるという。彼は自らを叩き上げの政治家であるという。二世議員の増えた現在、鈴木宗男は他の政治家がやりたがらないアフリカ諸国の陳情や支援に本気で取り組んでいるという。
 
 政府開発援助、いわゆるODAは、発展途上国の経済発展のための援助で、日本の分担金は約100億ドル、ODA中最大の資金を供与しているが、肝心な点は、そのすべてが税金であるという事なのだ。
 
 税金を使うことは、国も市町村も同様であると思うが、使うことによって誰の腹も痛まない。予算分配にかかわる国会議員や県会議員のほとんどがそういう認識しか持っていないから、湯水のごとく税金は無駄に使われてきたし、今なお使われ続けている。
 
 鈴木宗男はそんな議員の縮図である。だれに迷惑のかかるわけのものではないからいいじゃないか、と自分に言い聞かせる事、これが怖いのである。いったん集められたもので、予算として組み込まれ、使われる運命にはあるが、元はといえば税金はわれわれの金である。
 
 納税意識が強ければ強いほど、税金は無駄に使ってほしくはないと思うのが普通ではあるまいか。いったいこの8年間だけでも、どれだけ税金を納めてきたか、それを思うと怒り心頭に達する。毎年年度末に行われる道路工事、ついこの間もやっていたではないか、穴を掘っては埋め、埋めては掘る。まるでシジフォスの神話の作り替えのような話である。
 
 もういいかげんにしてくれ、という声なき叫びを浴びせたい議員の先頭に鈴木宗男はいた。ODAや援助もいいが、それを隠れ蓑に裏金献金を目論むなどもってのほかである。「今日のトピック」の「ソルトレークとずるしゃも」には敢えて記さなかったが、ずるしゃもはいずれいぶし出される運命なのである。
 
 それにしても、外務省の木っ端役人はだらしない。たしかに、君たちには養わねばならぬ妻子がいよう。ゆえに長いものには巻かれるという身の処し方は分からぬでもないが、余りに不様である。生きている内に、もそっと頭を使うか知恵を絞りなさい。
 
 結局、益体もない一政治家にいいように操られ、尻ぬぐいさえ出来ず、世論の趨勢を待つしか能がなかったではないか。今回の件に松尾某や浅川某のことを合わせれば、外務省の幹部職員は万死に値する。三文新聞の見出しではないが害務省である。
 
  それと世論調査。小泉さんはチョンボをしたが、決定的なチョンボではない。もう少し長い目で見なさい。だいたい国民は短気すぎる。構造改革という大仕事が1年やそこらで完成するわけがない。雨降って地固まるということもあろう、あと1年様子を見て、小泉さんが相変わらずの調子なら、全員総スカンを食わせればよい。
 
 小泉純一郎は得難い政治家であるのだから。
更新日時:
2002/02/25

FUTURE INDEX PAST