旅に王道なし(4)
 
 私は旅をするにあたっての宿選びへのこだわりにつくづく閉口している。閉口しながら夢中になっている。旅でもっとも大切なのは道中の無事・息災であることは言うまでもないが、宿選びに慎重になるのは、宿と宿のスタッフの良し悪しが、旅の良し悪しを左右することがあるからだ。
 
 そういう意味では食事もそうだが、食事が少々まずくても、ココの晩飯まずいね、ですませる事は多い。しかし、ベッドのシーツやバスタブが汚かったり、トイレの水の出が悪かったり、隣部屋が夜中に騒がしかったり、さらには、宿のスタッフが不親切で横柄であったりしたら悲劇である。特にスタッフの質の悪いのはいかんともしがたく、旅の快適さが損なわれることがある。
 
 とはいっても、だいたいが出たとこ勝負であり、巷間一流ホテルと呼ばれているホテルでも、三流の名にしか値しないホテルは五万とある。最近はどうか知らないが、わが国においても、一時の帝国、オークラのレセプション(フロント)は慇懃無礼を絵に描いたようであったし、西洋銀座の、レセプションは申し分なくても喫茶は極悪で、サービス業に携わっている事をスタッフは忘れていた。
 
 ロビーが豪奢であるとか、設備が整っているとか、アメニティが洒落ているとか、部屋が広いなどということは、何の足しにもならない。部屋の広いのが好きなら、「ニシン御殿」(北海道)の100畳敷の大広間でお休みになればよい。
 
 ホテルの良し悪しはスタッフの質で決まる。海外旅行歴34年の経験から私はそう断言してはばからない。スタッフの質がよいということは、幹部やオーナーの質も概ねよいということであり、そういう質のよい人々がホテルを不潔で不快なものにするわけがないのである。要は人間の良し悪しなのだ。
 
 1999年6月と10月、私は英国を旅したが、その際宿選びにあたって参考にしたものを、いま手元にあるものだけ列挙してみましょう。
 
 
  @和書
 
 [庭が美しいイギリスの宿]  世界文化社
 
 「庭の美しいB&Bに泊まる旅」  NHK出版
 
 「英国カントリーホテルの休日」  東京書籍
 
 「イギリス」  日経ナショナル・ジオグラフィック社
 
 「こだわりのヨーロッパホテルセレクション」  ダイヤモンド社
 
 「イギリス四季暦」  東京書籍
 
 「英国ウェールズ・小さな町と田舎を歩く」  集英社
 
 旅名人ブックスの16 「ウェールズ」  日経BP
 
 「ルレエ&シャトー 1999」  
 
 「ベスト オブ ブリテン 1999版」
 
 「シスル・ホテルズ」ディレクトリー
 
 「フォルテ・ホテルズ」ディレクトリー
 
 
 A洋書
 
 「GREAT BRITAIN&IRELAND 1999」  MICHELIN (赤本)
 
 「RECOMMENDED HOTELS GREAT BRITAIN&IRELAND 1999」   JOHANSENS
 
 「RECOMMENDED COUNTRY HOUSE AND SMALL HOTELS 1999」  JOHANSENS
 
 「BEST LOVED HOTELS 1999」  BEST LOVED HOTELS OF THE WORLD LIMITED
 
 「HOTELS AND RESTAURANTS OF BRITAIN 1999」  HRB
 
 「THE BEST Bed&Breakfast 1999−2000」  The Globe Pequot Press
 
 「Farm Holiday Guide 1999」  FHG
 
 「Britain」  lonely planet
 
 「GREAT BRITAIN」  DORLING KINDERSLEY
 
 「WELSH RAREBITS Hotels of Distinction 1999」  The Welsh Gold Collection
 
 「UK Hotel Guide 1999」  Best Western directory
 
 ほかに、英国政府観光庁から取り寄せたホテルとB&Bの資料12部
 
                     
                      (未完)
 
 
 
更新日時:
2002/05/05

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