Chateau de MERCUES
Chateau de MERCUES
 
ロット川(画像上)はドルドーニュのように溜息が洩れるほどの美しさではないが、
カオール(Cahors)からメルキュエ村を蛇行して流れる。シャトー・メルキュエは
13世紀の城館を改装した客室数24のホテル。シャトーホテルがそうであるように
客室すべて造りが異なる。十分な広さと見事な調度品。ロケーションは見ての通り。
シャトー・メルキュエ
シャトー・メルキュエ
 
屋外プール方向から見たシャトーの外観。画像左下は城館をぐるりと囲む庭と菜園。
その庭を歩いていると、厨房らしき部屋の窓から料理人たちの雑談が聞こえた。
話題はどこにでもある逢い引きのことで、相手はかならずしも若い女でないところが
いかにもフランスらしく、立ち止まって聞き耳を立てたような記憶がある。
 
南西フランス・ミディピレネーのペリゴール地方はトリュフとフォアグラの特産地。
カオールのワインはタンニンが多く、コクのある赤。赤が濃いから黒ワインと呼ば
れるらしい。
ホテルのワイナリー
ホテルのワイナリー
 
このホテルの楽しみはロケーションとワイナリー。
ホテルの地下がワイン蔵になっており、発酵中のワインを目にできる唯一の
シャトーホテルである。
 
バカ高い高級ワインの蘊蓄はワイン通を自認する人たちに任せて、私たち庶民は
安くて美味しいワインを飲むことといたしましょう。
つまりハウスワイン。シャトー・メルキュエにも手頃なハウスワインがあり、味もよく
ほとんどどの料理にも合う。ソムリエ持参のワインリストから知ったかぶりで選ぶ
より、「ハウスワイン」とひと言いえば万事片がつく。
 
特に、ボトル一本は多いと思う人、肉にも魚にも合うワインを所望したい人に最適。
ハウスワインは、品質のよくないモノを出すとレストラン自体の品質管理がわるいと
いう評判が立つため、どこも慎重に選定する。グラス一杯というのも手軽。
おいしいからお代わりという人のニーズにも応えている。