Du Cap 本館
Du Cap 本館
 
南仏コートダジュールの高級リゾート地・アンティーブのホテルの中で、異彩を放っているのが「ホテル・ドゥ・カップ」。3泊以上でないと予約不可、予約時に3泊分の宿泊料を銀行送金せねばならない、クレジット・カードは一切受け付けない。
ミニマム料金は一泊2500フランですが、この料金ですと部屋もミニマムで、通常2500フランの部屋は、子連れで来る夫婦の召使いやベビーシッター用です。つまり、一般客はさらにお高い部屋代を覚悟せねばなりません。写真の背景は地中海です。
 
Capは岬という意味で、このホテルはアンティーブ岬の突端にあるのです。
なんでもドゥ・カップは1870年に開業とかで、その前は「ル・フィガロ」の社主が、自社(新聞)の執筆者用別荘として開放していたようであります。
 
アンティーブに関しましては「Antibes」(下のバナー)をご参照ください
Du Cap Bar
Du Cap Bar
 
昼も夜も閑散としているバー。宿泊客は、日中ヨットやゴルフ、テニスなどに興じ、夜間はニース、カンヌに繰り出すので、このバーは常に人影が見当たらないのです。
たまさか人がいれば、それはリムジンを待つ熟年マダム。これが絵になる。押し出しの良さ、着こなし、身のこなし、長年の上流階級生活で身についたのでしょう。
カンヌ映画祭の時だけ、米国から来た映画関係者で埋まることもあるらしいですが。私たちは3泊する間にカーク・ダグラスと庭を散歩しました。それはともかくとして、このホテルの滞在客は見るからに大富豪という方が多くて閉口しましたです。
Du Cap 庭
Du Cap 庭
 
庭は広大で、様々な花が咲き乱れています。写真には映っていませんが、ブーゲンビリアのような亜熱帯原産の花もわんさかと咲いていました。庭で特筆すべきは、林の一角にペット(主に犬)の墓が所狭しとあることでしょうか。ホテル滞在客の多くは2ヶ月ほど滞在するらしく、まあ、なんですな、その間にペットが死ぬんでしょうね、食物に当たるかなんかで(と私は睨んでおります)。老衰で死ぬ犬もいるでしょう‥嗚呼!
そうそう、忘れておりましたが、アンティーブにはローマ時代からの古い道や城跡が残っており、グリマルディ城はピカソ美術館としてつとにその名を知られています。一美術館のピカソコレクションとしては世界最大らしいです。